今日のレッスンでは、一人ひとりの心の中ってこんなにも違うのかと驚くことが何度もありました。様々な英語表現Activityをやる中で、子どもたちがそれぞれ素直に挑戦した結果、個性が色濃く出たレッスンとなりました。
というわけで、今日は「発想力よりむしろ発想発信力」について書きたいと思います。
Lesson1
今日のレッスンのメインイベントは、動物の名前や鳴き声を英語で羅列して創った「かえるのうた」の替え歌に、即興で考えたストーリーでお芝居をくっつけて、オリジナルミュージカルを創ることでした。
事前に講師が考えてみた時は「動物園でたくさんの動物に会えた話」か「無人島に漂着してしまったらたくさん動物が出てきて怯える話」しか思い浮かばなかったのですが、otoicの子どもたちはどんなお話を創ったのでしょうか?
まずは、動物の名前や鳴き声を羅列するなんて、どんな状況だろうかとみんなで考えました。「動物園」「森の中」「草むら」と意見が出てきたので、講師陣の予想からは一番遠い「草むら」を採用して「じゃあみんなはそれぞれ誰ですか?」と問うと、まず初めの子が「ライオン」と答えました。大人の予想では、次は猛獣系か弱くて食べられる動物か、ですが、次の子が「しっぽ。エビのしっぽ。」と。・・・えっ??どゆこと??大人には理解不能。でも子どもがふざけているわけではなく真剣にそう発言したのなら、ここはいったん受け入れるのが私のやり方。すると3人目が「ペンギン」。くさむらにペンギン。それどころじゃない。ライオンと、エビのしっぽと、ペンギン。大人の頭では受け止めきれない世界ですが、子どもたちは「へえ~面白いね~」という感覚なようなので、すべて採用に。
すると子どものひとりが「台詞で、みんなに“どこから来たの?”って聞きたい」と言ったので、どこから来たのか聞いてみたところ、ライオンは「遠いところから」、えびのしっぽは「風に飛ばされて」、ペンギンは「南極から飛行機に乗って」。そんな彼らが出会い、さらに続々と動物たちが集まってきたよ、というストーリーになりました。
「どんな状況だろう?」「みんなはそれぞれ誰なんだろう?」「どこから来たの?」という質問に対し、子どもたちがそれぞれ思いついたことを反射的に言ってみた結果、予想を超える素敵な話が出来上がったのです。
Lesson2
「こんなこと言ったら笑われるんじゃないだろうか」とか「エビのしっぽって言いたいけど、動物と関係ないかも」とか、いろいろごちゃごちゃ考えずに、思い浮かんだことを言ってみる、それってとても勇気がいること。その発信を受け止めるのも、勇気がいることですが。
ごちゃごちゃ考えずに発想を発信する力、その突拍子もない発信をいったん受け止めてみる勇気、これらを持つ人間が集まって発想たちがかけ合わさると、想像以上のものができあがります。
日本社会にそんな心豊かな人たちがあふれるといいなと思います。